ダーウィンの悪夢


Introduction

半世紀ほど前、ささいな試みから、
アフリカの美しい湖に放たれた一匹の魚。
そこから悪夢のグローバリゼーションが始まった。
世界中に衝撃を与えた傑作ドキュメンタリー、ついに日本公開!

 

これは、あなたが生きている世界の物語。

淡水湖では世界第2位(※)の大きさを誇るヴィクトリア湖。そこは、生物多様性の宝庫であることから「ダーウィンの箱庭」と呼ばれていた。その湖に、今から半世紀ほど前、ささいな試みから、新しい生き物が放たれた。この大食で肉食の外来魚ナイルパーチは、もともと生息していた魚の多くを駆逐しながら、どんどんと増え、状況は一変。湖畔の町にはナイルパーチの一大魚産業が誕生し、周辺地域の経済は潤う。しかし、一方では、悪夢のような悲劇が生み出されていった。
新しい経済が生み落とす貧困、売春、エイズ、ストリートチルドレン、ドラッグ、湖の環境悪化……。まるでドミノ倒しのように連鎖する。さらには、ナイルパーチを積みにやってくる飛行機がアフリカへ運んでくるものにも驚くべき疑惑が……。
ナイルパーチは日本にも輸出されている魚だ。強大な資本主義が世界を覆いつくそうとする今、本作で情け容赦なく暴かれていく悪夢のグローバリゼーションは、決して遠い世界の出来事ではない。

 

世界中の映画祭でグランプリを総ナメ。
社会論争まで巻き起こした超話題作。

『ダーウィンの悪夢』は2004年ヴェネツィア国際映画祭での受賞を皮切りに、2005年山形国際ドキュメンタリー映画祭 審査員特別賞・コミュニティシネマ賞、2006年セザール賞 最優秀初監督作品賞のほか、世界中の映画祭で多数のグランプリを獲得、2006年アカデミー賞では長編ドキュメンタリー賞にノミネートされた。また、ヨーロッパ公開時には、その衝撃的な内容に賛否を含む論争までも巻き起こした。
監督のフーベルト・ザウパーは、オーストリア出身のドキュメンタリー作家。前作「KISANGANI DIARY」でも国際的な賞を数々受賞。本作は、「大胆、かつ情け容赦ない傑作!」(タイムアウト・ニューヨーク)、「恐ろしい!素晴らしい!」(レザンロキュプティブル)、「おぞましいまでの崇高さ」(ニューヨーク・タイムズ)、と世界中のメディアに絶賛され、さらなる注目を集めた。世界中が驚愕した超話題作、日本公開決定!

(※)淡水・塩水を含むと世界第3位の大きさ。

 

チャールズ・ダーウィンの著作『種の起源』といえば、かの有名な「進化論」。「進化論」といえば、弱肉強食、適者生存という言葉が思い浮かぶだろう。ヴィクトリア湖のナイルパーチは適者生存の勝利者なのか? 勝利者はナイルパーチだけなのか? 自然の 営みが崩れゆく世の中で、ダーウィンの論理は通用するのか?

ナイルパーチは切り身として主にヨーロッパ・日本へ輸出され、数年前までは白スズキという名前で流通していた。現在も、スーパーでは味噌漬けや西京漬けなどとして売られている。また、お弁当、給食、レストランなどの白身魚フライにもよく使われている、 あなたも食べている魚なのだ ! !

 

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