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富士山の北西麓、山梨県南部の富士河口湖町、鳴沢村、上九一色村にまたがる青木ヶ原樹海。この青木ヶ原樹海は、富士の山麓に残っている人の手が加えられていない原始林の中では最も面積が大きく30km2〜40km2ともいわれ、その一部は「富士の原始林」として国の天然記念物にも指定されている。

その成り立ちは今から約1,100年前にも遡る。平安時代、貞観6年から7年末(864年〜866年初頭)の富士山中腹に位置する長尾山が大噴火して流れ出した溶岩を基盤として、長い年月をかけて形成された。溶岩の土壌にコケなどの植物が生えだしたのは14世紀に入ってからだと考えられている。

‘60年に松竹により映画化もされた「波の塔」(松本清張・著/‘59〜)が樹海での自殺により締めくくられたことを契機に、’60年代以降この森の名は自殺の名所として広く世に知られることになる。それまでにも自殺名所と呼ばれる地は多数あったが、ここ樹海だけは、さしたる増減もなく年間30〜50体の遺体が発見されてきた。その後も、「完全自殺マニュアル」(’93)において“誰にも見つかることのない自殺場所”として紹介され、’03年には遂に遺体発見数が100体を超えてしまった。しかし、発見された遺体の身元が判明するケースは、僅か10%程度なのである…。


約2年間、延べ40日間にわたり富士山麓に広がる「青木が原樹海」を探索した。
老若男女、死後、数時間から数年まで37体の遺体を樹海のなかで見てきた。

「樹の海 JYUKAI」 今まで、樹海をモチーフにした作品を見たが、その多くは事実とは遠くかけ離れ、「心霊」「恐怖」「自殺」などの一部分のみを強調した浅い創りがほとんどだった。しかし、この作品は本当の意味での樹海の本質を的確に捉えている。

各エピソードで主人公が演じる樹海内部での思考、感覚。そしてカメラが捉える美しい光景や不気味な景色。全てが、見事に感情移入でき、自分の目で見てきた「青木が原樹海」を見事に再現している。

ここ数年、国内での自殺者の数は3万人を超え、ネットで集まった若者が練炭を用い集団自殺するなどという事件まで起きている。

本作品で描かれている、死から生への転換。人間の生きる意味や強さを改めて考えてみたいと思う。同時に私が見てきた37人の人たちにもそれぞれ、朝倉、田中、北村、横山、そして手島のようなドラマや人生が有った事を、再度認識し心のなかで御冥福を祈りたい。

栗原 亨 (くりはら とおる)

1966年、東京生まれ。廃墟探険家。幼少の頃から廃墟の魅力に取り憑かれ、探索した総物件は数百にのぼる。管理人を務める廃墟紹介サイト「廃墟Explorer」は質量ともにNo.1を誇り、サイトを元にした書籍「廃墟の歩き方 探索篇」によって廃墟ブームを巻き起こしたことは記憶に新しい。その圧倒的な取材力により “青木ヶ原樹海”の謎に迫り、地図から抹消されたかつての遊歩道や祠を発見するなどの成果をあげている。 このG.W.に「樹海の歩き方」(イースト・プレス刊)発行予定。

 
絶賛上映中
(c)「樹の海」製作委員会