作品情報

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  • プロダクションノート
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  • 南大東島について
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沖縄本島から東へ360km、絶海の孤島、南大東島には高校がない 子どもたちはみな十五の春に島を旅立つ― 実話をもとに練り上げられたオリジナル脚本から珠玉の感動作が誕生した

沖縄の離島、南大東島。那覇から飛行機で約1時間、船で13時間かかる。さとうきび以外にほぼ産業はない。この島には高校がなく、15歳の春に島を出て、家族と離れて暮らさねばならない。
実在する少女民謡グループ“ボロジノ娘”は、毎年毎年、その15歳の節目ごとにメンバーが入れ替わる。中学卒業の春、ボロジノ娘たちは南大東島の島唄「アバヨーイ(八丈島の方言で“さようなら”の意)」を多くの人々の前で、家族への想いを込めて歌う。
子どもを送りだすすべての親と、親から巣立つすべての子どもが共感せずにはいられない、完全オリジナルストーリーの感動作が誕生した。

おとう、おかあ、ありがとね 島唄の旋律にのせて、少女は大好きな島に別れを告げる

南大東島に住む仲里優奈は14歳の中学2年生。父はさとうきび農家を営み、母は兄や姉が進学するときに那覇に渡ったままなぜか戻ってこない。家族は既に壊れかけていた。3月、島の民謡グループ“ボロジノ娘”の現リーダーは中学卒業とともに沖縄本島へ高校進学のために島を去る。明日からは優奈がリーダーとして“ボロジノ娘”を牽引していくのだ。そして優奈もまた、1年後には高校進学のために島を出なくてはならない。島で過ごす最後の1年。ずっとふたりきりだった父と残されたわずかな時間、父をひとり残して那覇へ行く罪悪感、那覇での暮らしに対する不安と憧れ、淡い初恋、そして家族みんなで一緒に暮らしたいという想い……。
おとなになるには早すぎる年齢で人生の岐路に立つ15歳の春を迎えるまでの、父と娘、母と娘の1年間が丹念に描かれる。

毎日映画コンクール・スポニチグランプリ新人賞を獲得した新星・三吉彩花の輝くばかりの魅力 名優、小林薫と大竹しのぶが作りあげた“南大東島の家族”

実在するボロジノ娘や南大東島の子どもたちの物語を丁寧な取材を経て脚本化し、メガホンをとったのは『キトキト!』の吉田康弘監督。『ヒーローショー』や『黄金を抱いて翔べ』など井筒和幸監督の元で磨いた脚本家としての評価も高い。
主演には『グッモーエビアン!』で毎日映画コンクール・スポニチグランプリ新人賞を獲得した三吉彩花。実際に15歳で撮影に臨み、素直になれない年頃の少女の揺れ動く気持ちを体現、本作では三線、民謡にも挑戦し見事な歌声を披露している。父・利治を演じるのは日本映画界に不可欠な俳優、小林薫。寡黙でいて温かな眼差しで子どもたちを見守る島人の父を唯一無二の存在感で魅せる。母・明美には確かな演技力を持つ大竹しのぶ。母としての強さ・優しさ、沖縄本島から出て島で暮らす心の葛藤という難しい役どころを演じ切った。

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