罪の手ざわり

CAST STAFF 出演・スタッフ

出演

ダーハイ(大海)

湖北省の宜昌(イーチャン)にある風俗サウナの受付嬢。
広州に住む既婚男性と恋愛している。

チャオ・タオ(趙涛)

1977年、山西省・太原生まれ。北京舞踏学院の民族舞踊科を卒業。ジャ・ジャンクーによって『プラットホーム』(00)の主演に抜擢され、女優デビュー。その後、ジャ・ジャンクー監督のミューズとして『青の稲妻』(02)、『世界』(04)、『長江哀歌』(06)、『四川のうた』(08)に主演。ジャ・ジャンクー監督のドキュメンタリー作品『無用』(07)ではプロデューサーを務めた。2011年にはイタリア映画『ある海辺の詩人~小さなヴェニスで~』(アンドレア・セグレ監督)に主演。この作品の演技でイタリア映画界のアカデミー賞に相当するダヴィッド・ディ・ドナテッロ賞の主演女優賞を受賞した。その他の出演作品にアイザック・ジュリアン監督の《Ten Thousand Waves》(10)等がある。

ダーハイ(大海)

山西省に暮らす40代の独身男。
村の共同所有だった炭鉱をめぐる汚職事件に大きな憤りを感じている。

チァン・ウー(姜武)

1967年11月4日、河北省生まれ。1994年、北京電影学院表演系(演技科)を卒業。その後、商業映画、芸術映画、テレビドラマを問わず、幅広く実力派俳優として活躍する。俳優兼監督として著名なチァン・ウェン(姜文)の弟。主要出演作品にチャン・イーモウ(張芸謀)監督の『活きる』(93)、チャン・ヤン(張楊)監督の『こころの湯』(99)、チァン・ウェン監督の『さらば復讐の狼たちよ』(11)、ピーター・チャン(陳可辛)監督の『捜査官X』(11)等がある。

チョウ(周)

重慶に暮らす妻子には出稼ぎだと言って武漢(ウーハン)や山西など各地を転々としている。

ワン・バオチャン(王宝強)

1984年、河北省生まれ。16歳の時に、出稼ぎの炭鉱労働者役で出演したリー・ヤン(李楊)監督作品《盲井》(03)がベルリン国際映画祭をはじめ多くの国際映画祭で上映され、自らもドーヴィル・アジア映画祭最優秀主演男優賞、台湾金馬奨映画祭新人俳優賞などを受賞。同年、フォン・シャオガン(馮小剛)監督の大ヒット作『イノセントワールド/天下無賊』(03)で演じた純朴な青年の役によって一躍、若手人気スターの一人となる。ジャ・ジャンクープロデュース、ハン・ジェ(韓傑)監督の『ミスター・ツリー』(11)の演技はアジア太平洋映画祭をはじめとする数々の映画祭で受賞し、東京フィルメックスでもスペシャルメンションとして表彰された。また、2012年に公開された主演作《Lost in Thailand》(監督:シュウ・チェン〈徐崢〉)は興行収入12億元を超える大ヒットを記録した。その他の代表作にダンテ・ラム(林超賢)監督の『コンシェンス/裏切りの炎』(10)等がある。

シャオホイ(小輝)

広州にある縫製工場を辞め、東莞(トングァン)にある高級ナイトクラブのボーイになる。

ルオ・ランシャン(羅藍山)

1994年生まれ。湖南省・衝陽市在住。湖南大衆伝媒職業技術学院在学中。
本作が俳優デビューである。

ヨウリャン(佑良)

広州で縫製工場を営む。妻がいながら、シャオユーと関係を続けている。

チャン・ジャイー(張嘉譯)

1970年4月8日、陝西省西安市生まれ。北京電影学院表演系(演技科)卒業後、数多くのテレビドラマ、映画で活躍。「下海」(10)、「雪狼谷」(11)などの人気ドラマで主役を演じ、好評を博している。映画の出演作には、ワン・シャオシュアイ(王小師)監督の『我らが愛にゆれる時』(08)、フォン・シャオガン(馮小剛)監督の《一九四二》など。

リェンロン(蓮蓉)

台湾・香港からの客を対象にした高級クラブで働くホステス。

リー・モン(李夢)

1990年生まれ。北京電影学院表演系(演技科)卒業。ピーター・チャン(陳可辛)プロデュース、アンドリュー・ラウ(劉偉強)監督の『フライング・ギロチン』(12)、ワン・チュアンアン(王全安)監督の《白鹿原》(12)などに出演し、清純な美しさで話題を集めた。本作ではナイトクラブのホステスを演じ、これまでのイメージを覆す大胆な演技を披露。さらなる活躍が期待される。

ダーハイの仕事仲間。奉節(フォンジェ)に妻を残し、山西省に出稼ぎでやってきた炭鉱夫。

ハン・サンミン(韓三明)

1971年、山西省汾陽(フェンヤン)生まれ。ジャ・ジャンクー監督の従弟にあたり、実際に山西省で炭鉱夫として働いていた。ジャ監督の『プラットホーム』『世界』『長江哀歌』に出演。

サウナ客

シャオユーが勤める風俗サウナの客で、無茶な通行料をせしめる役人。シャオユーに売春行為を強要する。

ワン・ホンウェイ(王宏偉)

1969年、河南省生まれ。北京電影学院でジャ・ジャンクー監督と出会う。ジャ・ジャンクーが在学中に撮った中編のビデオ作品『小山の帰郷』以降、『一瞬の夢』『プラットホーム』では主演したほか『青の稲妻』『長江哀歌』などすべての作品に出演。インディペンデント映画をサポートする「栗憲庭電影基金」ディレクターも務める。

出演

撮影:ユー・リクウァイ(余力為)

1966年香港に生まれる。ベルギー国立高等舞台芸術学院(INSAS)で映画撮影を専攻。
撮影監督として、97年にジャ・ジャンクー監督の長編デビュー作『一瞬の夢』に参加。その後『プラットホーム』、「In Public」、『青の稲妻』、『世界』、「東」、『長江哀歌』『四川のうた』と、ジャ・ジャンクー作品になくてはならない存在に。その他の撮影監督作品に、99年ベルリン国際映画祭コンペティション部門に出品されたアン・ホイ(許鞍華)監督の『千言萬語』(99)、ウォン・カーウァイ(王家衛)監督の『花様年華』(00、撮影第2班)などがある。
また監督として、99年に長編デビュー作『天上の恋歌』で、新人でありながらカンヌ国際映画祭のコンペティション部門に出品される快挙を成し遂げた。2003年には長編第2作となる『オール・トゥモローズ・パーティーズ』を手がけ、続く04年には韓国・全州(チョンジュ)映画祭のオムニバス作品「三人三色」にポン・ジュノ監督と石井聰亙監督とともに参加し、中編「夜迷宮」を出品。08年には主演にオダギリ ジョー、共演に香港からアンソニー・ウォン(黄秋生)を迎え、全編ブラジルロケを敢行した『PLASTIC CITY プラスティック・シティ』を制作、ヴェネチア国際映画祭コンペティション部門にて上映された。

音楽:リン・チャン(林強)

1964年、台湾生まれ。台湾のロック・シンガー、作曲家としてカリスマ的人気を誇る。ホウ・シャオシェン(侯孝賢)監督に俳優としての素質も見込まれ、93年『戯夢人生』に出演。その後も『好男好女』(95)、『憂鬱な楽園』(96)に出演。『憂鬱な楽園』では音楽も担当。また同じくホウ・シャオシェン監督の『ミレニアム・マンボ』(01)でも音楽を手がけ、高い評価を得る。93年に発表したアルバム「娯樂世界」以降、自らステージに立つことをやめ、プロデュースや作曲活動に専念。ジャ・ジャンクー監督作品では2004年『世界』で初めて参加し、以降は『長江哀歌』「東」(06)、「無用」(07)、『四川のうた』(08)でも音楽を手がける。本作『罪の手ざわり』で第50回台湾金馬奨最優秀音楽賞を受賞した。