Cast

【アンヌ】イザベル・ユペール

主なフィルモグラフィィ
1979年
『勝手に逃げろ/人生』 ジャン=リュック・ゴダール監督
1981年
『天国の門』 マイケル・チミノ監督
1982年
『パッション』 ジャン=リュック・ゴダール監督
1987年
『悪霊』 アンジェイ・ワイダ監督
1988年
『主婦マリーがしたこと』 クロード・シャブロル監督
※ヴェネツィア国際映画祭主演女優賞
1989年
『女の復讐』 ジャック・ドワイヨン監督
1991年
『ボヴァリー夫人』 クロード・シャブロル監督
※モスクワ国際映画祭主演女優賞
1994年
『愛・アマチュア』 ハル・ハートリー監督
1995年
『沈黙の女/ロウフィールド館の惨劇』
クロード・シャブロル監督
※ヴェネツィア国際映画祭主演女優賞
2000年
「感傷的な運命」 オリヴィエ・アサイヤス監督
2001年
『ピアニスト』 ミヒャエル・ハネケ監督
※カンヌ国際映画祭主演女優賞
2002年
『8人の女たち』 フランソワ・オゾン監督
2004年
『ハッカビーズ』 デビッド・O・ラッセル監督
2012年
『愛、アムール』 ミヒャエル・ハネケ監督

1953年、パリ生まれ。ヴェルサイユ芸術学校、パリのフランス国立高等演劇学校(コンセルヴァトワール)にて演技を学ぶ。1971年『夏の日のフォスティーヌ』で映画デビュー。
クロード・ゴレッタ監督『レースを編む女』(76)でのうぶな少女役や、ジャン=リュック・ゴダール監督『勝手に逃げろ/人生』(79)での売春婦役、モーリス・ピアラ監督"Loulou"(80)での年下の男に肉体的に魅かれていく上流階級の女性の役など、幅広い役柄を好演しトップ女優の仲間入りを果たす。
81年には、マイケル・チミノ監督『天国の門』の売春宿の女主人役でアメリカ映画デビュー。両親を殺害する若い娘を演じた「ヴィオレット・ノジエール」(78)、不謹慎にも堕胎を行い続けフランス最後のギロチン処刑になった女性役で高い評価を得た『主婦マリーがしたこと』(88)など、ユペールはクロード・シャブロル監督作品に多数出演し、シャブロル作品に欠かせない女優である。また、ゴダールやシャブロルのほかにも、ミヒャエル・ハネケ監督やフランソワ・オゾン監督など、名だたる監督の作品に出演している。
受賞歴としては、78年の「ヴィオレット・ノジエール」(クロード・シャブロル監督)と01年の『ピアニスト』(ミヒャエル・ハネケ監督)でカンヌ国際映画祭 女優賞を、88年の『主婦マリーがしたこと』と95年の『沈黙の女/ロウフィールド館の惨劇』(両作ともクロード・シャブロル監督)ではヴェネチア国際映画祭 女優賞を受賞。セザール賞にも過去13回ノミネートされており、95年の『沈黙の女/ロウフィールド館の惨劇』では最優秀女優賞を受賞している。09年のカンヌ国際映画祭では審査委員長を務めるなど、名実ともにフランスを代表する名女優である。12年のカンヌ国際映画祭にてパルムドール(最高賞)を受賞したミヒャエル・ハネケ監督『愛、アムール』にも出演。

【ライフガード】ユ・ジュンサン

1969年11月28日、ソウル生まれ。東国大学大学院 演劇映画学科卒。95年芸能界デビュー。SBS 「カチネ」をはじめ数々のドラマに出演し、MBC演技大賞「優秀賞」と「人気賞」を受賞し演技、人気共に認められる。『カル』(99)以降、映画にもコンスタントに出演。『黒く濁る村』(10)の検察役では利川(イチョン)春史大賞映画祭男優助演賞を受賞。高視聴率で話題となったテレビドラマ「棚ぼたのあなた」(12)への出演以来、韓国では「国民の夫」とも呼ばれる人気俳優。12年に来日も果たした「Jack the Ripper」をはじめ、ミュージカルにも多数出演。エッセイ本を出版するなどマルチな才能を発揮している。ホン・サンス監督作品の常連であり、本作は、『よく知りもしないくせに』(09)、『ハハハ』(10)、『次の朝は他人』(11)に続き、4作目。最新作"NOBODY'S DAUGHTER HAEWON"(13)にも出演しており、近年のホン・サンス監督作品に欠かせない存在となっている。

【ウォンジュ】チョン・ユミ

1983年1月18日生まれ。ソウル芸術大学 映画学科在学中より演技の道を志し、03年短編映画祭で賞をさらったデジタル短編『ポラロイド作動法』にて映画デビュー。『親知らず』(05)では主人公の女子高生時代を演じ、その瑞々しい演技で映画評論家協会賞女子新人俳優賞をはじめ、いくつもの賞を受賞。その後も、『家族の誕生』(06)では青龍賞女優助演賞、『私のヤクザのような恋人』(10)では黄金撮影賞最優秀主演女優賞を受賞。子供のような丸い顔と明るい笑顔とは対象的に、演技に対するすさまじい熱意で演技派女優の道を進んでいる。ホン・サンス監督作品は『よく知りもしないくせに』(09)、『教授とわたし、そして映画』(10)に出演。最近では、韓国で社会問題にまで発展した話題作『トガニ 幼き瞳の告発』(11)への出演も記憶に新しい。最新作は韓国の人気俳優ユ・アインの初恋相手を演じた「カンチョリ」(13)。

【パク・スク】ユン・ヨジョン

1947年6月19日生まれ。66年、TBC採用タレント3期として芸能界デビュー。71年「火女」(未)にて映画デビューし、青龍賞女優主演賞、大鐘賞新人賞を受賞。翌年に結婚、渡米、と一度芸能界を離れるも、85年に復帰し多数のドラマへの出演。イム・サンス監督『浮気な家族』(03)で大韓民国映画大賞女優助演賞を受賞。同監督『ハウスメイド』(10)では、主人公の新人家政婦をいじめる先輩家政婦役で、青龍賞女優助演賞、大鐘賞助演女優賞、アジアフィルムアワード女優助演賞など賞を総なめにした。最近では、ドラマ「棚ぼたのあなた」(12)の義理の母役や、『蜜の味 テイスト オブ マネー』(12)での年下の秘書を誘惑する上流階級の女主人役でベッドシーンも辞さない体当たりの演技で話題となった。ホン・サンス監督作は『ハハハ』(10)に続いて2作目となる。

【クムヒィ】ムン・ソリ

1974年7月2日、プサン生まれ。成均館大学在学中より演劇活動を始め、99年イ・チャンドン監督の『ペパーミント・キャンディー』で映画デビュー。新人とは思えない演技力で観客を魅了。次に出演した同監督『オアシス』(02)では脳性麻痺のヒロインを生き生きと鮮やかに演じきり、ヴェネツィア国際映画祭で新人俳優賞であるマルチェロ・マストロヤンニ賞を獲得。韓国国内でも青龍映画賞新人賞をはじめ賞を総なめに。『浮気な家族』(03)では高校生に性を教える浮気な妻役で釜山映画評論家協会賞主演女優賞他、国内外の賞を多数受賞。名実共に実力派女優となる。その後も『大統領の理髪師』(04)、『愛してる、マルスンさん』(05)、『謝罪』(06)など幅広い役柄で映画出演をつづけ、ホン・サンス監督作は『よく知りもしないくせに』(08)にて声の出演を経て、『ハハハ』(10)で初出演。キム・サンギョン演じる主人公が一目惚れする肉感的なヒロインを好演した。

【ジョンス】クォン・ヘヒョ

1965年11月6日、ソウル生まれ。90年、舞台俳優としてデビュー。その後、舞台と平行して多くのドラマや映画に出演。ドラマ「冬のソナタ」(02)のキム次長役でブレイク。その後もドラマ「私の名前はキム・サムスン」(05)の総料理長役などでもお茶の間の人気者に。プライベートでも料理が得意で、料理本も出版するほどの腕の持ち主でもある。

【スー】ムン・ソングン

1953年5月28日、東京生まれ。西江大学校貿易学科卒。「千の顔を持つ」と呼ばれる韓国きっての演技派俳優。6年間のサラリーマン生活を経て、30歳過ぎてから俳優の道を歩み始めた異色の経歴を持つ。85年、演劇「ハン氏年代記」でデビューするなり百想芸術大賞新人演技賞(演劇部門)を受賞。青龍賞男優主演賞他各賞を総なめにした『追われし者の挽歌』(90)、『競馬場へ行く道』(91)など、初期作品では知的な役が多かったが、今では、やくざの親分、映画監督、場末の労働者、どこにでもいそうな親父など、いかなる役柄も見事にこなす。俳優の活動以外にも、人気ドキュメンタリー番組「それが知りたい」の司会や、韓国映画の振興にも尽力している。その他の代表作にはイ・チャンドン監督『グリーンフィッシュ』(97)、崔洋一監督『ス』(07)、『冬の小鳥』(09)など。「秘花 ~スジョンの愛~」(00)、『教授とわたし、そして映画』(10)につづき、本作でホン・サンス監督作品3作目。

配給:ビターズ・エンド