Bitters End
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『旅立ちの汽笛』
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解説<旅立ちの汽笛
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思春期の少年の日常 をみずみずしく描き、世界中の人々を至福の感動で包み込んだ 『あの娘と自転車に乗って』 から2年。アクタン・アブディカリコフ監督、待望の最新作『旅立ちの汽笛』が、キルギスから届きました。



陽だまりの国キルギスから届いた、珠玉の青春映画
煙を上げて列車が走る、山間の小さな村。耳が猿(チンパンジー)のように大きいので仲間たちから“チンプ”というあだ名で呼ばれている少年は、この村で生まれ育ち17歳になった今、鉄道の仕事を手伝いながら仲間たちと兵役前のひとときを大いに楽しんでいた。タバコにお酒、バイクにギター、そして何より一番の関心事は女の子。ちょっぴり奥手のチンプにも遠くから想いを馳せる少女ヴィカがいた。真夏の夜のダンスパーティー、初めてのキス、不器用な愛の告白…。浮き足立った毎日に、胸の鼓動は高鳴るばかり。しかし家では、父親が酒に溺れ、しびれを切らした母親はついに妹を連れて、村を出てゆくのだった...


鮮やかに蘇る、過ぎ去った青春の日々の思い出
『旅立ちの汽笛』は、キルギスの雄大な自然の中、17歳の青春期を迎えた少年が、初恋や友情、父親との葛藤を経て、故郷の村を発ち、ゆるやかに大人へと成長してゆく様を描きます。大好きな女の子への届かぬ想い、父親への反抗心、何もできない自分に苛立ちを覚えた青春のやるせない日々…。時代が変わっても、住む国は違っても、少年期は誰にとっても特別で、子供から大人へと成長してゆく上で最も大切な時間。困難を乗り越え、勇気を持って未知の世界へと旅立つ少年チンプの姿は、きっとあなたに、純粋で一途だったころの懐かしい青春の日々を呼び起こしてくれることでしょう。


ビジュアル
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父親と息子が共に過ごす“青春時代”その幸福なる時間
はにかみやでやさしくて、好奇心旺盛で、家族思い…。素朴でたくましい少年チンプを演じるのは、アブディカリコフ監督の実の息子ミルラン。同じ"チンプ"というあだ名で呼ばれていた父親の、青春期の体験や思い出、感情といった様々な記憶を見事に体現してゆきます。
「映画を通して、父をより深く理解できるようになった」と語るミルランは、現在20歳。監督と役者として共に作品を作り上げる中で、時には激しくぶつかり合い、時には喜びを分かち合いながら、父と子の絆は強く、固く結ばれました。


時代を越え、国を越えて紡がれる“記憶のかけら”
 風にゆれるポプラの木のざわめき、陽に灼けた土の匂い、線路わきに咲く花の香り。スクリーンには、日本の一地方を思わせるようなどこか懐かしい、キルギスの原風景とともに、アブディカリコフ監督ならではの詩的で、抒情的な世界が広がります。また青春時代を迎えた少年の複雑な感情の変化を表すかのように、画面に寄り添う音楽も、風の音や河の音など自然の音を生かしながら、ビートの効いたダンスナンバーからオーケストラを使ったシンフォニーまで、多種多様に変わってゆきます。
製作には本年度アカデミー外国語映画賞受賞した『ノー・マンズ・ランド』のチェドミール・コラール。世界中の優れた才能を、国境を超えてコーディネートする手腕に長けた彼のプロデュースにより、脚本には、フェリーニ、アントニオーニ、アンゲロプロスなど巨匠の作品を数多く手がけるベテラン、トニーノ・グエッラが参加。フランス、日本といった海外との共同作業によって夢のコラボレーションが実現しました。