罪の手ざわり

コメント COMMENT

※敬称略・順不同

  • なんてパワフル! とても感動した。
    この作品と、ジャ・ジャンクーの才能に敬意を表したい。

    ――スティーブン・スピルバーグ
    (カンヌ国際映画祭審査員記者会見より)

  • 男は咆哮して虎に変身し、女は身をくねらして蛇に変身し、けだものと呼ぶしかない人間どもを屠る。
    馬と牛とがそれを寡黙に祝福するという現代中国のこの武侠的な変身譚を、見逃してよいはずがない。
    ジャ・ジャンクーの演出が、彼自身を思いきり変身させていることを、心から祝福せずにはいられない。必見。

    蓮實重彦(映画評論家)

  • リアルなものと詩的なものが両立している。
    今までと同様、きちんと人間を描きつつ、暴力に正面から向き合っている。いい意味で驚きだった。

    是枝裕和(映画監督)

  • 短編『In Public』が好きだ。この『罪の手ざわり』も場所の持つ力を描いた作品だと思う。
    今年度No.1です、今のところ。

    ホンマタカシ(写真家)

  • 深い水底から銃声が響くように聞えた。重い音。
    あるいはナイフが皮膚を引き裂くときもまた、
    その音はずっしりとしている。
    そこに至るまでの人物の姿を丁寧に追い細部の積み重ねのなかに
    普遍的な現在の暗部が描かれる。淡々とした表現。
    無表情で静かな彼らは、けれど饒舌だ。

    宮沢章夫(劇作家・演出家・作家)

  • 映画の中の映画、って何か知らないけど
    映画の中の映画って気がした。
    俺の中で何かが目覚めたし……。
    それにしても久しぶりに余韻の残る映画を拝見したね。

    寺島進(俳優)

  • 暴力は、それ自体が、洗えども洗えどもぬめって取れない血糊のようなものなのだと、この映画を見てひどく実感した。

    西川美和(映画監督)

  • とても素晴らしい映画!
    舞台となる空間や使われるオブジェクトの形や色が印象的で、画面の作り方が完璧。
    人間のちょっとしたもやもやが爆発する舞台としては最高でした。
    俳優たちの演技も素晴らしかったです。

    小山登美夫(ギャラリスト)

  • 圧倒的な映像の美しさは、大国の片隅に暮らす人々の悲しみを繊細に語ってくれる。
    ジャ・ジャンクーという才能が新しい境地に辿り着いたように思え、私は興奮している。

    渡辺真起子(女優)

  • 圧倒的なリアリティをもって描かれる人間の業に、深く心を揺さぶられる。

    立石和浩(「クロワッサン」編集部)

  • 広がる空は青く、流れる血は紅く、夜の風景は哀しい湿り気を含み、人々の顔には茫漠とした表情が浮かぶ――物語の「刺激」を、映像が淡々と語っていて、その力に圧倒された。
    凄い!おもしろい!

    森田聖美(「フィガロジャポン」副編集長)

  • 人間の欲望、怒り、尊厳、切なさ……すべてが凝縮されたパワフルな力作。
    冒頭のシーンに痺れ、ラストまで監督のエネルギーに圧倒された。

    弓山奈穂実(「エル・ジャポン」編集部)

  • 壮大なスケールの中に等身大の人間が描かれた記念碑的作品。

    ニューヨーク・タイムス紙(米)

  • 「暴力」をアクセントとして盛り込みながら、
    それ以上に感情を揺さぶるドラマがある。

    ――ビレッジボイス紙(米)

  • タランティーノで始まり、中国のオペラで終わる。
    構成はとてつもなく洗練され、すべての物語が絡み合い、魅力的なパズルを作る。

    ――ル・モンド紙(仏)

  • この映画は、私たちに世界のニュースと映画のニュースとを同時にもたらしてくれる。

    カイエ・ドゥ・シネマ誌(仏)

  • 80年代にゴダールがその時代の現代性を最も体現していたように、今日の映画界において、最も高い現代性を持っているのは、『罪の手ざわり』だ。

    ———レザンロックプティブル誌(仏)

  • ダイナマイトの香りがする、東洋の『ショート・カッツ』だ。これはジャ・ジャンクーの最高傑作だ!

    ――シネ・テレ・オブズ誌(仏)