パリ。若い写真家フランソワと人妻で女優のキャロルは激しい恋に落ちるが、すぐに関係は終わりを迎える。その後、キャロルは狂気にとらわれ、自ら命を絶ってしまう。1年後、フランソワは新しい恋人と幸せな日々を過ごしていたが、 突然キャロルの姿が見えるようになり……。
生と死、夢と現実を超越する激しい愛を、名キャメラマン ウィリアム・ルプシャンスキーがモノクロ―ムで綴る悲恋の物語。

  • 1983年11月15日パリ生まれ。父親はフランスの国民的歌手であり俳優としても活躍するジョニー・アリディ、母親はジャン=リュック・ゴダールの『勝手に逃げろ/人生』やフランソワ・トリュフォーの『緑色の部屋』などに出演した女優ナタリー・バイ。03年の「加速する肉体」でセザール賞の有望若手女優賞にノミネートされるとともに、ロミー・シュナイダー賞(新人女優賞)を受賞し注目を集める。その後、クロード・シャブロル監督の『石の微笑』でブノワ・マジメルと、『ゼロ時間の謎』ではメルヴィル・プポーやキアラ・マストロヤンニらと共演を果たす。若手実力派女優。

    ◆主なフィルモグラフィー
  • 2003:『加速する肉体』(グサヴィエ・ジャノリ)
  • 2004:『石の微笑』(クロード・シャブロル)
  • 2007:『閉じられた裸身』(シルヴィ・ヴェレイド/TV作品)
  •     『UV -プールサイド- 』(ジル・パケ=ブランネール)
  •     『ゼロ時間の謎』(パスカル・トマ)
  • 2008:『愛の残像』(フィリップ・ガレル)
  • 2010:『Insoupçonnable』(Gabriel Le Bomin)
  •    『Pauline et François』(ルノー・フェリー )
  • 1981年6月19日パリ生まれ。フランス国立高等演劇学校卒業。フィリップ・ガレルから演技の指導を受ける。『恋人たちの失われた革命』、『マリー・アントワネット』に端役で参加。ファニー・アルダン、ジェラール・ドパルデューが出演している「Hello Goodbye」や、TVドラマなどで活躍し、今後が期待される若手女優。

    ◆主なフィルモグラフィー
  • 2005:『恋人たちの失われた革命』(フィリップ・ガレル)
  • 2006:『マリー・アントワネット』(ソフィア・コッポラ)
  • 2008:『Hello Goodbye』(グレアム・ギット)
  • 2008:『愛の残像』(フィリップ・ガレル)
  • 1950年2月11日パリ生まれ。72年に詩集「Parcs」発表して以来、詩人、小説家として活躍。76年に「Les Etats du Désert」(フラマリオン社)によって、権威ある文学賞メディシス賞を受賞し、現代フランス文学界において一目置かれる存在となる。他に翻訳家としても活躍している。ガレル作品には、「Les baisers de secours(救いの接吻)」の共同脚本のために出会って以来、主に台詞作家として参加。『愛の残像』と『灼熱の肌』の両方の脚本を共同で手掛けている。

    監督、俳優、プロデューサーとして活躍したクロード・ベリの妹。60年代後半より、モーリス・ピアラの作品に脚本、編集、美術などで関わり始め、ピアラの作品に多くの着想を与える。ラングマンが当初、長編小説として手がけた「Les filles du faubourg」をピアラと共に新たに脚本として書き換え、サンドリーヌ・ボネール主演で映画化された『愛の記念に』は、国際的に高い評価を得る。89年には、ジャック・ドワイヨンの『15才の少女』、クレール・ドヴェールの「シメール」の脚本を担当。ラングマンは、ガレルが16歳の頃からの友人であり『夜風の匂い』で初めて作品に参加し、主に女性の台詞を担当。

    1937年10月26日パリ郊外ヴァンセンヌ生まれ。『灼熱の肌』で撮影を担当しているウィリー・クランやアンドレアス・ウィンディングの助手を務めた。68年に撮影監督として独立し、70年代以降のヌーヴェル・ヴァーグを支えた。ジャン=リュック・ゴダール作品『勝手に逃げろ/人生』(79)、『ヌーヴェルヴァーグ』(90)、ジャック・リヴェット作品『美しき諍い女』(91)、ジャン=マリー・ストローヴとダニエル・ユイレ作品『アメリカ』(83)、ジャック・ドワイヨン『イザベルの誘惑』(85)、フランソワ・トリュフォー作品『隣の女』(81)、オタール・イオセリアーニ作品『月曜日に乾杯!』(02)、『ここに幸あり』(06)など数多くの作品を手掛ける。フランス映画界を代表する名キャメラマンと称され、10年5月4日に亡くなるまで活躍し続けた。

    TOP

    監督:フィリップ・ガレル 脚本:フィリップ・ガレル、マルク・ショロデンコ、アルレット・ラングマン
    撮影:ウィリアム・ルプシャンスキー キャスト:ルイ・ガレル、ローラ・スメット、クレマンティーヌ・ポワダツ
    フランス/2008年/108分/モノクロ/1:1.85/デジタル/ドルビーSRD 
    原題: La Frontière de l'aube 配給: ビターズ・エンド
    (c) 2008 – Rectangle Productions / StudioUrania