1943年、スウェーデン・ヨーテボリ生まれ。スウェーデン・フィルム・インスティチュートで文学と映画の学位を取得し、69年に卒業。翌年、初の長編映画『スウェーディッシュ・ラブ・ストーリー』がベルリン国際映画祭で4つの賞を受賞、世界的な成功をおさめた。2作目の”Giliap”は76年のカンヌ国際映画祭監督週間に出品された。75年に、コマーシャル監督としてのキャリアをスタートさせ、カンヌ国際広告祭でゴールドライオンを8度受賞している。81年、自身のプロダクション”Studio 24”をストックホルムに設立し、自由に映画をプロデュース、制作できるようにした。独自のユニークな映画制作スタイルを発展させた場所でもある。”Something Happened”(87)と”World of Glory”(91)の2本の短編が、クレルモンフェラン国際短編映画祭、ロッテルダム国際映画祭で、数々の賞を受賞。自身のスタジオで撮影した長編3作目の『散歩する惑星』は、2000年のカンヌ国際映画祭で審査員賞を受賞。07年に発表された長編4作目となる『愛おしき隣人』は、カンヌ国際映画祭ある視点部門に出品された。この2作で、固定ショット、綿密に構想された絵画的なシーン、不条理コメディ、そして本質的なヒューマニティを特徴とする彼のスタイルが確立された。09年には、ニューヨーク近代美術館でレトロスペクティブが開催され、映画全作品だけではなく、コマーシャルの上映も行われた。長編5作目となる『さよなら、人類』は、14年のヴェネチア国際映画祭で金獅子賞(グランプリ)に輝いた。『散歩する惑星』『愛おしき隣人』から続いた”リビング・トリロジー”(人間についての3部作)が、『さよなら、人類』の発表により、15年かけて完結した。