Bitters End
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『月曜日に乾杯』
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解説 < 月曜日に乾杯
BITTERS END shopping gallary
忙しく毎日を過ごしているあなたへ
疲れた心を癒
(リフレッシュ)してくれる
映画が登場!
少しだけ人生の歩調をゆるめて、
“ひと休み”や“より道”するのも
いいでしょう。
新しい発見、忘れかけていた大切なものが
きっと見えてくるはず。
人生は楽しい。
さあ、ノンシャランといきましょう!

大人も、子供も、老人も、そしてワニまでもみんなが魅力的!

『月曜日に乾杯!』には、突如旅に出る主人公ヴァンサンを筆頭に、たまらなく魅力的なキャラクターがたくさん登場します。くわえタバコでスポーツカーをぶっ飛ばすイカしたおばあちゃん、覗きが趣味の好色な牧師、手紙を盗み読む郵便配達、のっそり歩くワニを連れたジプシー、自由に遊ぶ子供たち、女装したトイレ番、見栄っ張りの侯爵など・・・。愛すべき登場人物(動物)たちが、フランスの田舎とヴェニスを舞台に、交錯し繰り広げるいくつものエピソードは、まるで絵本をめくるような楽しさに満ちています。それらは、やがてゆっくりと繋がって、ひとつの素敵な物語となり、観る者すべてに至福の時間を与えてくれるのです。

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ベルリンでダブル受賞━━名匠イオセリアーニに乾杯!

監督は、すでにヨーロッパでは絶大なる人気と評価を集めているグルジア出身の名匠オタール・イオセリアーニ。本作『月曜日に乾杯!』で、2002年ベルリン国際映画祭の銀熊賞(監督賞)と国際批評家連盟賞をダブル受賞したことからもうかがいしれるでしょう。作品の完成度の高さは言うまでもなく、そこからあふれ出すほのぼのとしたとした幸福感に、批評家やマスコミはもちろんのこと、観客も大絶賛。日本でも、昨年公開された前作『素敵な歌と舟はゆく』のヒットによって、新たな熱狂的ファンを増やし続けています。
ジャック・タチの作品を思い起こさせるノンシャランとした登場人物たち、ゆったりとした雰囲気、センスのよい独特のユーモアは、本作『月曜日に乾杯!』でも健在です。さらには演出力にも磨きがかかり、まるで極上のワインを飲むような味わいの洗練された傑作を創りあげました。

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ストーリーボードに見るイオセリアーニの作風

「映画を創ることは建築と同じで橋を造るようなもの」と語るイオセリアーニは、周到な計算に基づいて映画を創っていきます。準備に十分な時間をかけ、全カット分のストーリーボードを作成。ストーリーボード上には、絵コンテとは別に、緻密に設計されたカメラの動き、役者の立ち位置や台詞に至るまでこと細かに描かれています。即興やアドリブはなく、ストーリーボードに従って撮影は進められてゆきます。流れるような長回しのカメラワーク、絵画のような美しい映像、役者たちの瑞々しい芝居もすべてストーリーボードがあるからこそ。本作のもつ心地よい軽やかさは、綿密な計算によって生まれてくるのです。

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信頼するスタッフ・キャストとの仕事

撮影は、ジャン=リュック・ゴダールやジャック・リヴェットの作品など数多く手がける名手ウィリアム・リュプシャンスキー。イオセリアーニとのコンビ4本目となる本作でも、その滑らかなカメラワークと、光を取り入れ創りだされる完璧な映像は、目を見張るばかりです。そして、その美しい映像を、イオセリアーニとは7本目のコラボレートとなるニコラ・ズラビシュヴィリの軽快な音楽が華やかに盛り上げてくれます。
自分のアドレス帳からキャストを探すと言われるように、イオセリアーニは演技経験のない知りあいなどをキャスティングすることで有名です。主人公ヴァンサンを演じるジャック・ビドウの本職は映画・テレビのプロデューサー。映画初出演とは思えないほど、のびのびと楽しげに演じています。また、役柄にあう役者が見つからなかったという理由で、イオセリアーニ自身が、ヴェニスの見栄っ張りな侯爵の役で登場。憎めないインチキぶりで笑わせてくれます。