ノクターナル・アニマルズ

COMMENT

お見事!
まるでタランティーノの姿をしたヒッチコック。
スタイリッシュで上品。

──ボーイ・ジョージ

トム・フォードの美的教養にはただただ感嘆。
これほど背中から腰にかけて流れが美しい女性背面死体は
いまだ映画で見たことがない。

──滝本誠(評論家)

表現者の心の中で現実の種は物語に変化する。
デザインするように研ぎ澄まされた線でそのことが描かれていた。

――安野モヨコ(漫画家)

完璧な不均衡美、が怖かった。
最愛と最悪の極致はぴったり背中合わせで
『なぜそうしたか/しなかったか、わからない』
俺もだよジェイク!

――吉田大八(映画監督『羊の木』)

存在する全てを対局させることによって、
登場人物の心理を見る者に任せている。
脚本・ビジュアル・castingの完璧さは勿論のことだが、
エンディングのエイミー・アダムスの演技には
我ながら映画である事を忘れてしまった。

──北村道子(スタイリスト)

見た事の無いストーリー、他で見た事の無い演技を観せるキャスト陣、
なのに映画好きなら感じる“既視感”
美しいシーン、カットの数々!
多分観る度に新しい解釈、発見があるだろう。
あっ!?アレッて…。トム・フォード恐るべし。

――小堺一機

煌めく夜の闇と心の闇、
フィクションと現実が交差する
戦慄的な美しさに息づまる。

まさにデカダンスの極み。

──操上和美(写真家)

心の夜に、甘い痛みと幻想を滴らせてのたうつ「もしも」という獣。
デザインしたのは、復讐のドレスだろうか、果たして。
愛を棄てれば、獣に苛まれるのだ。夜ごと永遠に。

――町山広美(放送作家/コラムニスト)

息がつまりそうな鮮烈な冒頭から圧倒されるのは
ぼくだけではあるまい。

――青山南(翻訳家)

『ノクターナル・アニマルズ』が
虚しさしかなかった心に魂を入れてくれた。
このセクシーな映画を絶対に観るべき!
マイケル・シャノンが演じた警官がすっごく魅力的なの。

──ミッシェル・ロドリゲス

2つのリアル(現在・過去)と、1つの虚構が絡み合い、
冒頭からラストまでスリリングで不穏。
息をつめてスクリーンに観入った。

――有栖川有栖(作家)

オープニングのインパクトから呆然と引き込まれ、
気づけばエンドロール。そのとき感じる。
悪夢から醒めた安堵感、そして爽快感!

――三浦大輔(脚本・演出/映画監督)

愛の選択は時に「彼と共に人生を送る私」を葬ることでもある。
過去に殺されたもう一人の自分からの復讐。
私たちはこの寝覚めの悪い夢を、
いつまで見続ければ良いのだろう。

──ブルボンヌ(女装パフォーマー・ライター)

死や暴力、人間の醜さとつながっている現代美術の世界にいる
主人公の想像力は限りなく美しい。

――小山登美夫(小山登美夫ギャラリーオーナー)

恐ろしく美しい映画。
人の作るものがいかに危険で底知れないかを思い知らされた。

――一色さゆり(ミステリー作家)

映画の中で、最新の美術館で見かける難解そうなアート作品が
怖いくらいわかりやすく見る者に迫って来る。
こういう作品鑑賞もあったのか。

──椹木野衣(美術批評家)

豪邸もブランドの服も親の資産も、あんたの人としての価値とは関係ない。
怒りと復讐を込めた小説(フィクション)に生を実感する。
それでこそ人間なんだよ!

――樋口毅宏(作家)

ブルジョワの哀しみと空虚、
悪党の暴力的な衝動とエロス。

繊細な復讐劇と野蛮な復讐劇。
この監督が描く世界はかくも美しい。

――肉乃小路ニクヨ(ニューレディー)

凝りに凝った構成の原作を、
強烈なビジュアルで見事に表現してみせた本作は、
ミステリ小説の映像化としてこれ以上ない傑作です。

――根本佳祐(ハヤカワ・ミステリ文庫編集担当)

 

美しさと醜さ。
哀しみと怒り。
都市のセレブリティと南部のホワイトトラッシュ。
現代アメリカの両極が交差し、スパークする、
呆気にとられるほどの傑作。

――宇野維正(映画・音楽ジャーナリスト)

緻密な美学の背後から溢れる積年のエモーションが、
とにかく凄過ぎる。
受容と拒絶、暴力、不可逆な時間と失われた愛、そして深い孤独と悲しみ。
かなり劇薬に近い傑作と思う。

――麦倉正樹(ライター)

鮮やかに彩られた暴力と失われた愛の激しい鼓動が、
スクリーンを透過して我々の皮膚に容赦なく突き刺さる。
哀しい愛の痕跡を辿る傑作ミステリー。

――此花さくや(映画ライター)

迷路で彷徨うと現実が見え隠れする。
すべてが計算されているのに、揺れ動いている。
甘い期待を抱いてはいけない。 

――大倉眞一郎(J-WAVEナビゲーター/映画評論家)

美しく歪んだオープニング・シーンからトム・フォード魔術が全開。
アートと暴力、愛と憎しみで織りなされた、
グラマラスな悪夢のような物語に酔いしれる。
文系男子の復讐劇は、かくも切なくややこしいのだ。 

――村尾泰郎(映画・音楽ライター)

読書?美術館?習い事?
なによりも五感が研ぎ澄まされる!
芸術の秋、感性が磨くための最短距離。
一瞬にして女度がアガる映画です。

――東紗友美(映画ソムリエ)

稀代のデザイナーにおいて、
ファッションとアートがいかに生々しい感情を放ち、
脈打ち、血を流しているのかがわかる。

――萩原麻理(映画ライター)

(敬称略/順不同)