6月20日(金)より
Bunkamuraル・シネマ 渋谷宮下、新宿武蔵野館
ほか全国順次ロードショー!




INTRODUCTION
第 77 回カンヌ国際映画祭ある視点部門オープニング上映
第 48 回ヨーテボリ映画祭ドラゴン賞最優秀北欧映画賞
第 26 回エッダ賞 作品賞/主演女優賞(エリーン・ハットル)/助演女優賞(カトラ・ニャルスディットル)/視覚効果賞
第 49 回トロント国際映画祭センターピース部門上映
第 29 回釜山国際映画祭ワールド・シネマ部門上映
ある日突然、最愛のひとを失ったら。その悲しみを誰にも打ち明けられないとしたら―—
レイキャビクの美しい海辺で〈秘密〉を抱えた彼女が出会うものとは。
美大生ウナには、大切な恋人ディッディがいる。しかし、二人の関係は秘密だ。彼には遠距離恋愛をしている長年の恋人、クララがいる。ある日ディッディはクララに別れを告げに行くと家を出た後、事故に巻き込まれ帰らぬ人となってしまう。誰にも真実を語ることができないまま、ひとり愛する人を失った悲しみを抱えるウナの前に、何も知らないクララが現れる――。クララを励ます仲間たちを見て、ウナの心は追い詰められていく。そんななか、クララはウナに対するある思いを打ち明けるのだった…。行き場のない気持ちに翻弄されるウナの姿、徐々に近づいていく“愛する人を失った”二人の距離、そして仲間の死を受け入れようと寄り添い合う若者たちの姿を、狂おしいほどの緊張感とかつてない繊細さで映し出す。
カンヌ国際映画祭ある視点部門オープニング上映の後、世界中の映画祭を席巻‼『わたしは最悪。』『コンパートメントNo.6』に次ぐ北欧発の現代(いま)を描いた人間ドラマの傑作!
監督は、これまで3作の長編映画でカンヌ、サン・セバスティアン、ロカルノなど数々の国際映画祭の賞や招待を受け、短編映画「The Last Farm」ではアカデミー賞®にノミネートされるなど、世界的に注目を浴びるルーナ・ルーナソン。今作では誰もが経験しうる身近な人の不在、そして集団のなかでの個についての儚くも美しいつながりを、真っすぐに描き切る。24年カンヌ国際映画祭ある視点部門オープニング作品として上映されるや「凄まじく引きこまれる」「美しい」と絶賛の声が集まった。秘密を抱えた主人公ウナを演じるのは、映像、音楽作品で広く活躍するエリーン・ハットル。親密さをもった繊細且つ力強い演技で、25年ベルリン国際映画祭にてヨーロッパ・シューティングスター賞を受賞した。
観る者の心を揺さぶる、北欧の島国・アイスランドが魅せる映像美と音楽――
長い夏の1日が凝縮された、〈80分〉唯一無二の映像体験。
16mmフィルムで捉えられた映像には、海岸沿いに差し込む幻想的な陽の光、街並み、そして〈ハットルグリムス教会〉〈ハルパ〉などアイスランドを代表する近代建築が登場する。さらに主人公・ウナの心を浮かび上がらせるのは、『メッセージ』『博士と彼女のセオリー』などでも知られるヨハン・ヨハンソンの楽曲「Odi et Amo」。2018年に逝去した稀代の音楽家の既成曲が用いられた。ほとんど日の沈むことのないアイスランドの夏の1日が凝縮された〈80分〉の中で、観る者は喪失から再生へと向かう“光”を目撃する。

STORY
わたしを“秘密”にしたまま、恋人が死んだ。
アイスランド・レイキャビクの美大に通うウナには、大切な恋人ディッディがいる。しかし、二人の関係は秘密だ。彼には遠距離恋愛をしている長年の恋人、クララがいる。ある日ディッディはクララに別れを告げに行くと家を出た後、事故に巻き込まれ帰らぬ人となってしまう。誰にも真実を語ることができないまま、ひとり愛する人を失った悲しみを抱えるウナの前に、何も知らないクララが現れる――。クララを励ます仲間たちを見て、ウナの心は追い詰められていく。そんななか、クララはウナに対するある思いを打ち明けるのだった…。
STAFF
監督:ルーナ・ルーナソン
1977年生まれ、アイスランド・レイキャビク出身。2011年、カンヌ国際映画祭監督週間に長編デビュー作 「Volcano」が招待された後、多くの映画祭で上映され17の賞を受賞。2 作目の長編 「Sparrows」(15)は、サン・セバスチャン国際映画祭での最優秀映画賞含む20の映画賞を受賞した。4年後、カンヌ・アトリエに選出された後、長編3作目「Echo」はロカルノ国際映画祭でプレミア上映され、6つの映画賞を受賞した。また、 短編映画でも高い評価を得ており、クロスロード 3 部作—「The Last Farm」(2006 年アカデミー賞ノミネート)、「2 Birds」(2008年カンヌ国際映画祭正式およびヨーロッパ映画賞ノミネート)、「Anna」(カンヌ国際映画祭監督週間)—は合わせて100以上の国際的な賞を受賞している。
撮影:ソフィア・オルソン
『サーミの血』(アマンダ・シェーネル監督/17)やNetflixドラマシリーズ「ザ・クラウン」の撮影監督を務める。『サーミの血』では2017年ヨーテボリ国際映画祭で撮影賞を受賞。続く翌年も「CHARMOREN」(ミラド・アラミ監督/18)で撮影賞を受賞。他にもスウェーデンのアカデミー賞にあたるグルドバッゲ賞の撮影賞を2度受賞。アイスランドのアカデミー賞にあたるエッダ賞の撮影賞には4度ノミネートされているなど、世界各国で評価されている。
ルーナ・ルーナソン監督の短編作品「2birds」(08)、「Anna」(09)、長編作品「Volcano」(11)、「Sparrows」(15)、「Echo」(19)などほぼ全ての作品で撮影監督を務めている。
音楽:ヨハン・ヨハンソン
アイスランド・レイキャビク出身の作曲家、プロデューサー。電子音とクラシックのオーケストラ・サウンドを融合させたヨハンソンの音楽は多様なジャンルの影響を受けている。
映画音楽では、『ボーダーライン』(ドゥニ・ヴィルヌーヴ監督/15)で米国アカデミー賞、英国アカデミー賞、放送映画批評家協会賞の作曲賞にノミネート。『博士と彼女のセオリー』(ジェームズ・マーシュ監督/14)ではゴールデン・グローブ最優秀作曲賞を受賞したほか、英国アカデミー賞、グラミー賞、放送映画批評家協会賞の作曲賞にノミネートされた。2018年に逝去しており、『突然、君がいなくなって』では既成曲「Odi et Amo」が用いられている。
CAST

ウナ:エリーン・ハットル
Elín Hall
アイスランド、レイキャビク生まれ。アイスランドやカナダのバレエ学校でクラシックバレエを学び、2013年にはシルク・ドゥ・ソレイユの公演にも参加。「Lof mér að falla」(Let Me Fall)(18/バルドヴィン・ズ監督)の主演で注目を集め、アイスランドのテレビ・映画賞である第20回エッダ賞にて主演女優賞にノミネート。その他にも「Kuldi」(24/エルリングル・トロッズ監督)や「It All Comes with the Cold Water」(24/コズ・グリーノップ監督)などに出演。俳優と並行してアーティストとしても活躍しており、これまでに2枚のアルバムとシングルをリリース。最新アルバム「Heyrist í mér」はアイスランドの音楽賞「レイキャビク・グレープヴァイン音楽賞2024」で年間最優秀アルバムを受賞した。本作では、第60回シカゴ国際映画祭で最優秀女性パフォーマンス賞、第75回ベルリン国際映画祭でヨーロッパ・シューティングスター賞、エッダ賞主演女優賞を受賞している。

CAST
エリーン・ハットル、ミカエル・コーバー、カトラ・ニャルスドッティル、
バルドゥル・エイナルソン、アゥグスト・ウィグム、グンナル・フラプン・クリスチャンソン
STAFF
監督・脚本:ルーナ・ルーナソン
撮影:ソフィア・オルソン(『サーミの血』「ザ・クラウン」)
音楽:ヨハン・ヨハンソン(『メッセージ』『博士と彼女のセオリー』)
2024年/アイスランド=オランダ=クロアチア=フランス/アイスランド語/80分/ビスタ/原題:Ljósbrot/英題:When the Light Breaks/PG12
配給:ビターズ・エンド 後援:アイスランド大使館
©Compass Films,Halibut,Revolver Amsterdam,MP Filmska Produkcija,Eaux Vives Productions,Jour2Fête,The Party Film Sales