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リリー・フランキー

貝類学者
リリー・フランキー

孤独を愛し、沖縄の離島でひとり厭世的生活を送る盲目の貝類学者。偶然にも貝で奇病を治してしまったことから、人との関わりを避け続けてきた学者の静かだった生活は一変する。

1963年11月4日生まれ。福岡県出身。武蔵野美術大学卒業後、イラスト、文筆、写真、デザイン、作詞・作曲、演出・構成・俳優など多彩な才能で幅広く活躍。05年に発表した長編小説「東京タワー~オカンとボクと、時々、オトン~」は220万部を超すベストセラーとなり、06年本屋大賞を受賞。TVドラマ・映画化され話題となった。また、『ぐるりのこと。』(08/橋口亮輔監督)では、第51回ブルーリボン賞新人賞を受賞するなど高い評価を受けた。13年の『凶悪』(白石和彌監督)、『そして父になる』(是枝裕和監督)での演技が絶賛され、第87回キネマ旬報ベストテン助演男優賞、第37回日本アカデミー賞最優秀助演男優賞など数多く受賞した。以降も、『野火』(15/塚本晋也監督)など話題作に次々と出演。『シェル・コレクター』は、『盲獣vs一寸法師』(01/石井輝男監督)以来、15年ぶりの単独主演作となる。

15年ぶりの単独主演作は、またしてもカルト映画になりました。坪田監督は独特の感覚を持っている人。
『シェル・コレクター』のような作品は今の日本映画界において貴重です。
いろんな意味で稀な映画。美しさと醜さのファンタジーをお楽しみください。

寺島しのぶ

山岡いづみ
寺島しのぶ(てらじま・しのぶ)

島に流れ着く奇病に侵された画家の女。盲目の貝類学者に助けられて奇妙な共同生活を始める。イモガイの毒で治癒するものの、その時の衝撃的な体験が忘れられず、学者の運命を翻弄する

1972年12月28日生まれ。京都出身。92年文学座に入団。96年の退団以降は、舞台、TV、映画など多方面で活躍。日本を代表する実力派女優。03年、『赤目四十八瀧心中未遂』(荒戸源次郎監督)と『ヴァイブレータ』(廣木隆一監督)で第27回日本アカデミー賞最優秀主演女優賞をはじめ国内外の映画賞を多数受賞。『キャタピラー』(10/若松孝二監督)では、日本人としては35年ぶりに第60回ベルリン国際映画祭銀熊賞(最優秀主演女優賞)受賞という快挙を成し遂げた。その他『単騎、千里を走る。』(06/チャン・イーモウ監督、降旗康男監督)、『愛の流刑地』(07/鶴橋康夫監督)、『千年の愉楽』(13/若松孝二監督)、『R100』(13/松本人志監督)、『蜩ノ記』(14/小泉堯史監督)、「サベージ・ナイト」(15/クリストフ・サニャ監督)など話題作への出演が続く。

とてもやりがいのある現場でした。こんなアーティスティックな作品が生まれることは滅多にありません。
分かろうとする、観るのではなく、感じて欲しい。映画の一部でいいから、脳裏に残るといいと思っています。

池松壮亮


池松壮亮(いけまつ・そうすけ)

離れて暮らす貝類学者の息子。慈善団体の職員。父親との関係に複雑な感情を抱えながらも、奇跡を起こした父の噂を聞きつけ島へやってくる。

1990年7月9日生まれ。福岡県出身。舞台、TV、映画などで活躍。トム・クルーズ主演『ラスト サムライ』(03/エドワード・ズウィック監督)で映画初出演。『鉄人28号』(05/冨樫森監督)で初主演を務める。ベストセラーのライトノベルを映画化した『半分の月がのぼる空』(10/深川栄洋監督)に主演。以降も、『横道世之介』(13/沖田修一監督)、14年は『愛の渦』(三浦大輔監督)、『大人ドロップ』(飯塚健監督)、『ぼくたちの家族』(石井裕也監督)、『春を背負って』(木村大作監督)、『海を感じる時』(安藤尋監督)、『紙の月』(吉田大八監督)、『バンクーバーの朝日』(石井裕也監督)、『劇場版 MOZU』(15/羽住英一郎監督)など出演が続く。14年の出演作に対し、第38回日本アカデミー賞新人俳優賞を始め、数々の賞を獲得している。 公開待機作に『無伴奏』(矢崎仁司監督)、『セトウツミ』(大森立嗣監督)がある。

こんな映画を待っていた。出来上がりをみてそんな気持ちにさせられました。
そう思えるほどに、無垢で圧倒的で稀有な作品です。映画の原点がそうだったように、誰かの忘れられない映像体験になる事を願っています。

橋本 愛

弓場嶌子
橋本 愛(はしもと・あい)

島の有力者・弓場宗治の娘で、いづみと同じ奇病に冒された少女。貝類学者の治療により、奇跡的に助かる。貝類学者を導く存在。

1996年1月12日生まれ。熊本県出身。『Give and Go ‒ギブアンドゴー-』(08/森英人監督)で初主演にしてデビュー。『告白』(10/中島哲也監督)で脚光を浴び、『桐島、部活やめるってよ』(12/吉田大八監督)で第86回キネマ旬報ベスト・テン新人女優賞、第36回日本アカデミー賞新人俳優賞などを受賞。13年、NHK連続テレビ小説「あまちゃん」で国民的人気を博す。ほか『さよならドビュッシー』(13/利重剛監督)、『渇き。』(14/中島哲也監督)、『リトル・フォレスト夏・秋/冬・春』(14・15/森淳一監督)、『ワンダフルワールドエンド』(15/松居大悟監督)、『寄生獣/寄生獣 完結編』(14・15/山崎貴監督)など話題作への出演が続く。公開待機作として『残穢』(1/30公開/中村義洋監督)がある。

監督のこだわりや撮影地の持つ力が結実してエンターテイメント作品になる、とても幸福な体験でした。
スタッフ・キャストが自然と協力して完成した作品です。自然が織り成す映像の美しさを、ぜひご堪能ください。

普久原 明

弓場宗治
普久原 明(ふくはら・あきら)

奇病に冒された娘・嶌子を何としても治療させるため、強硬に貝類学者を屋敷へ連れてくる。

1958年8月11日生まれ。沖縄県出身。広告代理店デザイナー時代に笑築過激団に参加、13年間活動を続け、「お笑いポーポー」の「ゴーヤージラー」「カマド体操」など、TV・ラジオで活躍。同劇団退団後、自ら劇団58号線を立ち上げる。『真夏の夜の夢』(09/中江裕司監督)、『オバアは喜劇の女王 仲田幸子 沖縄芝居に生きる』(11/出馬康成監督)などに出演。国立劇場主催公演、沖縄芝居劇団の客演など、年間20本以上の舞台をこなす。主な映画出演作に『旅立ちの島唄~十五の春~』(13/吉田康弘監督)がある。

新垣正弘

清吉
新垣正弘(あらかき・まさひろ)

島へ荷物を運んでくれている。打算的な一面を持ち、貝類学者とは日常的に関わりながらも、弓場に協力する。

1956年生まれ。沖縄県出身。東京舞台芸術学院卒業後、劇団『早稲田小劇場』等で数多くの舞台に出演。沖縄に帰郷後、沖縄芝居の劇団潮を経て笑築過激団設立に参画、“フーチバー親方”として知られた。94年に独立後、大道塾を主宰。沖縄の伝統的なウチナー芝居や琉球歌劇、現代劇にいたるまで幅広く活躍し、第35回沖縄タイムス芸術選賞奨励賞受賞。出演作には『群青 愛が沈んだ海の色』(09/中川陽介監督)、「琉神マブヤー」(琉球放送)、「明日も晴れ。異常なし -南の島 駐在所物語-」(TBS系)など。

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