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ゴラン高原、国連事務所。国際赤十字のスタッフであるジャンヌが、今日のモナの結婚式について同僚と話している。
花嫁は“境界線”を越えたらシリア国籍が確定し、イスラエルへの入国は不可能になる。越えたら最後なのだ、と。
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「モナのことを考えて。笑顔で嫁がせなきゃ。刑務所はもうイヤよ」。
父は、アマルの必死の反対を押し切ってデモへ参加する。
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室内、モナとアマル。結婚への不安を打ちあけるモナ。例えうまくゆかなくても、もう村には帰れないのだ。そんな妹をやさしく励ますアマル。
そうこうするうちに、ハテム一家が実家に到着。
息子の8年ぶりの帰郷に母は感涙し、家族は再会の喜びでいっぱいだ。父ハメッドを除いては。
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村では花嫁だけのパーティが盛大に始まった。
アマルの自宅では夫婦喧嘩の真最中だ。世間体ばかりを気にする夫に、アマルは嫌気が差している。
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いよいよモナは、祝福されながら家を出発する。
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モナ一家は“境界線”に到着し、シリア側には花婿タレルも到着。
ところがそこへ、イスラエル警察が父を連れ戻そうと追って来た。警察が父を連れていこうとしたその時、弁護士のハテムが立ちはだかり、逮捕状のない不当な逮捕を阻止する。
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モナがシリア側へ渡るための手続きを行うイスラエルの係官も到着し、彼女の通行証にイスラエルの出国印が押される。
国際赤十字のジャンヌがモナの通行証を持ってシリア側へゆく。モナの代わりに、彼女が指定の手続きを踏まねばならない。手続きの終了を待つ家族。しかし、ここで思わぬトラブルが発生し…。
果たして花嫁モナは、無事に境界線を越えて嫁げるのだろうか!?
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